【占い小説】「アラサー女子たちの占い活用術」 <順子の婚活の行方> 第2話

2019 10/23
【占い小説】「アラサー女子たちの占い活用術」 <順子の婚活の行方> 第2話

<順子の婚活の行方>

「里奈!ありがとう!!」

電話口でそう告げて、順子は興奮して電話占いの結果と、それによって自分がよく考えた結果、無事交際を始める相手を決められたと報告した。

真由美と順子、そして里奈の3人で女子会をした日、複数の男性からアプローチを受けていた婚活中の順子が、誰と交際すべきか迷っているという話を聞いた里奈が順子に電話占いを勧めてから1ヵ月ほど経っていた。

順子は、イケメンで趣味も合う美容師でもなく、同い年で全ての条件を満たしたサラリーマンでもなく、8つ年上の教員を選んだ。

「占い師の先生にさ、いきなり私の悩み事を言い当てられちゃって、ホントにビックリしたよ!でもそれで逆に信頼できたんだよね。タロットでも占星術でも3番目の男性、つまり学校の先生を選ぶべきだって出たの。私が悩んでた年齢の差なんて小さなものだから、好意があるなら交際してみたら?って勧めてもらって、それで私、彼と付き合う事にしたの」

嬉しそうにそう語る順子の声は弾んでいて、里奈も嬉しくなった。

彼との交際は順調そのもので、結婚へと着実に歩を進めている順子は、また電話占いの力を借りようと思っていた。彼の実家へ挨拶に行くことになったのだ。

占いの力を借りれば、お勧めの日取りや服装、注意しておくと良いこと、立ち居振る舞いのアドバイスなど、様々な面で助言をくれる。

もちろん、自分自身の人となりを見てもらう上で、自分らしく、かつ礼儀を弁えて彼の両親と会うというのが大前提だが、少しでも誰かのアドバイスがあれば心強いと思えた。

そのくらい、順子は緊張してソワソワしていた。

順子は再び電話占いのサイトを見てみた。

前回相談した占い師さんは、順子の話を親身になってじっくりと聞いてくれて、的確にアドバイスをくれた。とても優しい雰囲気の人で、信頼できた。

同じ占い師さんにまたお願いしようと思っていたのだが、人気らしく予約が埋まっていたため、他の占い師さんを探す事にした。

サイトには占い師のプロフィールや、どのような占いをおこなうのか、得意な分野などの情報が掲載されていたので、順子は、人間関係やビジネスなどに強い占い師さんを選んで依頼する事にした。

電話占いサイトは、インターネット上で予約、もしくはすぐに依頼をすると、一時的に利用できる電話番号が送られてくる。

その電話番号に電話をかけると、占い師が応答し、そこから電話占いがスタートする。

前回もそうだったが、電話をかける瞬間は緊張する。

順子はドキドキしながら電話番号をタップしてスマートフォンを耳に当てた。

「もしもし」

スマートフォンの向こうから声が聞こえてきた。

「あっ!もしもし。石井と申します」

「石井さん、お電話ありがとうございます」

そして、ここから電話による占いが始まる。

順子は、彼の実家へ招かれて挨拶に行く事になったので、その際のアドバイスや日取りについて何か気を付けることがあるかどうか、聞いてみた。

占い師さんは、順子のフルネームと生年月日、そして彼のフルネームと生年月日を尋ねて、占いを開始した。

タロット占いが得意で、チャネリングもできるという占い師さんは、その2つの手段で順子の近未来を占ってくれた。

そして、順子にアドバイスを送った。

日取りは、彼と調整した候補日の中で最も適した日を示してくれた。それから、服装に関しては白やパステルカラーなどを使ったフェミニンな印象のスカートスタイルが好印象だし、パールを身に付けて行くと運気が上がるという事でパールのアクセサリーを勧められた。

それから手土産にはフルーツの何かを持っていくと良いだろうとも言われたので、当日に順子が用意すべきものの目途も立てる事ができた。

それから占い師さんは、とても温かい声で「自分らしく自然体でリラックスして彼のご両親にお会いすれば大丈夫ですよ」と順子に激励を送ってくれた。

そのエールをもらえただけでも、順子の心は大分軽くなった。

そして彼の実家を訪れる当日、緊張してガチガチになっている順子を、彼は優しくフォローしてくれた。「そんなに硬くならなくて大丈夫だって」と言って背中をポンポンと叩いてくれたし「順子を連れていくって言った時、二人ともめちゃくちゃ喜んでたし、首を長くして待ってるから」とも言ってくれた。

占い師さんのアドバイスとエールをもらい、彼からも優しい言葉をかけてもらい、順子は落ち着きを取り戻した。

いざ、彼の両親と会ってみると、とても温厚で気さくで良い人たちだった。

私を歓迎してくれて、話も弾んだ。

手土産もとても喜んでくれた。なんでもお父さんが無類のフルーツ好きらしい。

それから、お母さんには、身に着けていったパールのイヤリングについて「そのイヤリング、とても素敵だね」と言ってもらえた。なんでもお母さんはアクセサリーが好きで、自分でも休日などに手作りして楽しんでいるそうで、順子が身に着けていたイヤリングがきっかけとなって話が弾んだ。

早速占い師さんのアドバイスが効果を発揮したと思い、順子は嬉しくなった。

彼の実家でのひと時はあっという間に過ぎていき、私はこのご両親とならば、ぜひ家族になりたいと強く思うようになった。

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